社会人で博士論文を書く苦悩はブログと同じ?

社会人(平凡なサラリーマン)として10年以上どっぷり仕事していると、論文を書くという事から遠ざかっている人が殆どではないでしょうか?

論文を書く工程とブログを書く工程も同じだと思います。

著者撮影 神戸メルケンパークオリエンタルホテル

サラリーマンは企画書やら、報告書や、申請書類などの業務関係の書類は作成するでしょうが、論文を書くことは殆どないですよね。

実際にサラリーマンとして論文を書く際に苦労した点をご紹介させて頂きたいと思います。

私は論文作成を経験してから、ブログ始めたので、その作成プロセスは良く似ていると思います。

論文作成に苦労した事

実際に論文作成に取り組んみて苦労した点をあげてみたいと思います。

これから社会人で博士号取得を目指す方の参考になれば幸いです。

以下、苦労したと思える項目です。

  • ①英語
  • ②統計解析の理解
  • ③テーマ
  • ④先行研究
  • ⑤仮説の設定
  • ⑥データ収集と解析
  • ⑦アウトプット

①英語

分野によっては、日本語論文がないので苦労します。

兎に角、英語力がないとしんどいです。海外論文を理解して、その知識を論文作成に注がなくてはいけないわけですから。

しかしながら、専門領域の論文を沢山読むとかなり理解するスピードが上がっていくのを感じました。

やはり、慣れというものがあると思います。専門領域の英語論文はすいすい理解出来たりしますが、少し分野がかわるとさっぱりわからなかったりします。笑笑

専門用語などの知識が増えてくるので、自然と理解できるようになるのかも知れませんね。

②統計解析の理解

特に文系出身であれば、統計解析の理解するハードルがあります。

数学やら、統計解析やらがやりたくなくて文系学部に入学しました。

統計解析能力は論文書く際、逃げられない必要な知識です。

これは、なかなかハードルが高くて、15冊以上は統計解析についての本を買いました。

優しい漫画で解説している超優しい本から、難解な本まで読みました。

まさか、サラリーマンになってから微分積分などの教科書読むとは思っていませんでした。笑笑

あと、統計解析に必要なソフトウエアの理解も大変でした。

指導教授が、統計解析ソフトのSAS派だったため、SASの勉強もしなくてはなりません。

SASは世界中で汎用されている統計解析ソフトの頂点?にあるソフトと教えられました。

医学系の論文にも多く利用されています。それだけ信用性が高いという事でしょう。

しかし、このソフトは高額のため、研究機関でないと買う事ができないくらい値段が高いと聞いています。最近はアカデミック所属でクラウド上の利用は出来るようです。

③テーマ

博士論文のテーマを決める事の大変さ。笑笑

これは本当に悩まされます。

ブログ作成でも悩む事ですよね。笑笑

仕事上の課題を解決するテーマでもいいのかも知れませんが、面白くないですね。

テーマを考えるにあたって、インプットがないと想像できません。

ブログでも、毎日何を書いたら良いのかわからないと嘆く人結構いると思います。

テーマが壮大すぎても、論文を書くには難しい。かといって小さすぎてもどうか?というところですね。

壮大過ぎるよりは、絞った方がいいと思います。

あと、その決めたテーマでオリジナリティが出せるのかどうか?

既に先行研究で実証、もしくは論文化がされていると作成する意義がありません。

その意味でも次の章にある 先行研究の収集が大切になってきます。

④先行研究

先行研究を調査するのも、本当に苦労があります。

論文の執筆が遅れると、先行研究の最新バージョンが増えてきて、追いかけるのに必死です。

また、整理するのも大変でした。

論文作成が長引けば長引くほど、自分のテーマと同じ研究をしていないかどうか?

先を越されていないかどうかが心配になります。

かなり、ニッチな領域で研究していたのでそれほど心配はなかったのですが、全世界の研究者が同じことを考えるかも知れません。

全て網羅するのは不可能なので、論文作成の進展状況である時期を検索区切りとするしかありません。

⑤仮説の設定

論文執筆には欠かせない仮説の設定があります。

筆者なりの仮説を考えなければなりません。

これがまた苦労するポイントです。

仮説通りの結果が出るかどうかもわかりません。勿論仮説通りにならない事の方が多いかもしれません。

しかし、論文として主張したい結果と全く異なった場合論文構成をやり直さないといかなくなり、振り出しに戻されます。笑笑

⑥データの収集と解析

仕事上のデータなど多くあったりするのですが、オリジナルデータでなくては利用できません。

公表されているパネルデータのみでは、自己の研究に対する仮説検証するには物足りません。

仮説を元にデータを収集する必要があります。

実はそのデータ収集に費用がかかったりします。

博士論文に利用できるデータの収集が簡単に出来ない事も、執筆ハードルを上げていると思います。

⑦アウトプット

上記の準備段階を終えても、論文を書こうとすると書けなかったりします。

時間があっても机にむかえないんです。不思議ですよね。笑笑

時間がないからという理由ではありません。

少しでも取り掛かれば進むのですが、なかなか取り組めませんでした。

おそらくブログを書いておられる方も同じような悩みがあるのではないでしょうか?

指導教授がいつもおっしゃっていたのは、論文作成というのは、命を削ってするくらい大変な作業なんだよ。と

その道を歩いてみて、その言葉実感しました。

出来ない事は無いけれど、苦悩の道。

本日もご購読ありがとうございました。

社会人で博士号を取得して良かったと思える瞬間

著者撮影 ANAより

目次

  • 社会人として大学院に入学した当時の事
  • 修士号取得後の進路や環境の変化
  • 修士号取得後にした事
  • 修士号取得して良かった事
  • 転職後から博士後期課程チャレンジする経緯
  • 博士後期課程入学後その後
  • 博士号取得の良かったと思える瞬間
  • まとめ

社会人として大学院に入学した当時の事

私は社会人になり、今もサラリーマンとして仕事しております。大学院に入学した当時は博士号を取る目的ではありませんでした。

まさか、自分が最終段階の博士号取得するまで続けられるとも思っていませんでした。

せっかく入学したのですし、卒業はしたいと思っておりました。入学した当時は大学院が出来た一期生ということもあり、博士後期課程も存在しておらず、修士号取得で卒業がゴールでした。

そもそも、博士号取得の道が入学当時はなかったという事です。

卒業する時と同時に博士後期課程が設立されました。


働きながらでも博士号はとれる

修士号取得後の進路や環境の変化

修士の仲間は30人くらいいたような気がしますが、そのうちほとんどがそのまま企業に就職したり、元々勤めている企業や役所などに帰っていきました。

その中で3名程博士後期課程に進み、博士号取得され、現在はアカデミックポストについておられます。

私の進路としては、企業に勤めながらという事もあり、そのまま博士後期課程に進む事はしませんでした。

というのも、その当時在籍していた外資系企業が、さらに巨大なな外資系企業に買収される事になり、転居しなければならなくなるなど生活環境が一変した事も要因です。

とても続けられる環境ではなく、買収された側というのは兎に角悲惨です。

しかも、買収されたタイミングが修士1年目が終わる時でした。

思い通りにはいかないものです。笑笑

幸い、一年目に単位を必死で単位取得していたお陰で転居しても修了する事が出来ました。

修士号取得後にした事

買収された事もあり、とりあえず新天地で頑張ることにしました。

営業なので、必死に頑張りました。ある製品では全国1番となったこともありました。

そんな中、昔の会社の先輩から別の外資系企業へのお誘いがあり、転職する事にしました。


博士号のとり方[第6版]―学生と指導教員のための実践ハンドブック―

修士号取得して良かった事

おおよそ、転職可能な年齢は大体35歳くらいが限界値ではないか?と言われていた時代です。

当時はまだそこまでの年齢でもなかったのですが、転職は厳しいものでした。

その中でも、修士号を取得した事によって、履歴書に書く項目が増えるというのはとてもメリットでした。

また、採用面接においても仕事以外の事で話せる内容が増えた事もメリットでした。

面接官が同じような経歴があれば共感して貰えますし、なければその経験について会話する事が出来るからです。

実際に経験してきた事をお伝えするのは簡単な事です。

また、働きながらでしたので企業からは前向きな人材と思われやすいのではないか、と感じました。

転職後から博士後期課程チャレンジする経緯

転職後は、また新たな会社で頑張り始めました。

採用面接時は修士号取得している事のアピールはしましたが、現場営業職の職場でその事をアピールする事はありませんでした。

修士号を取得した時点で燃え尽きておりましたので、さらに三年以上研究を続けていく事はとても考えられませんでした。

働いていくうちに、職場にも慣れていき、成果も出せるようになってきました。

また、全国上位にランキングされるような成果も出てきました。

すると、今まで修士課程の際に死ぬほど大変だと思っていたことが懐かしく思えるようにもなってきたのです。笑笑

もう二度と研究しないと思っていたのに。

でも、これから3年間大学院に行くとなると年間100万円としても300万円。とても払える余裕はありません。

会社の自己啓発する補助金がある事を見つけ、国内希望就学制度がある事を知り、応募しました。

まじめに勉強しようと思う人には道が開かれてるんだと思いました。


社会人大学院生のススメ―働きながら、子育てしながら博士・修士

博士後期課程入学後その後

博士後期課程時代については、過去のブログにも記載しているので参照頂ければと思います。

様々な困難もありましたが、無事に博士号を取得する事が出来ました。

サラリーマンとの兼業で博士後期課程在籍は相当苦しくて、辛いことが多かったです。

博士号取得前後で、所存企業の先行きが厳しくなってきて人員整理するとの情報が流れてきました。

まだ、当時は博士取ってない時にその情報がありました。

博士号取得の良かったと思える瞬間

混乱する会社の中で、様々な憶測が流れるようになります。

年齢で何歳以上がリストラ対象らしいとか成績悪い人間がピックアップされているとか、管理職は肩たたかれるとか。

しかしながら、私には論文書かないと博士課程を終われず、追い詰められていました。

そんな中でも無事論文完成して、博士号取得できたわけです。

博士号取得後にリストラ案が発表され、全社員が人事や上司との面接が始まりました。

リストラの詳しい内容はまた後日記事にしたいと思います。

40代後半になっており、転職しようにも行くところがありません。書類審査が通過しないんです。

そんな中、やはり博士号もっているサラリーマンは珍しいようで、物珍しさでどんな人物が会ってみたいと思うのか、面接までいける事がありました。

人と違う道を苦労して進んでいたお陰で、中高年リストラされても再就職する事が出来ました。

同じ年代の同僚とかは再就職に苦戦して内定が出てませんでした。

博士号取得することによって、セーフティーネットの役割がでたのではないでしょうか。

まとめ

人生には様々なアクシデントが起こります。

努力してきた人と遊んできた人と、いざという時に助けてくれるのは苦労して努力してきた人を選ぶのは当然ですよね。

博士号を目指される方々の希望になれびと思いますブログ書いております。

本日もご購読ありがとうございました。

大学院博士課程 社会人から入学して良かった事

社会人になってから、大学院への進学を考えている人がおられると思います。実際に入学してどのようなメリットがあるのか想像されているのではないでしょうか?

私は社会人9年目から大学院に入学し、博士号取得まで働きながらたどり着きました。その中で進学したメリットをお伝えできればと思います。

著者撮影 春の日暮

働きながら、休日や平日の夜を全て大学院や研究の時間に捧げるので、基本的にしんどい事の方が多いです。

でも、その中でも良かったと思えた事を振り返ってみたいと思います。

社会人で博士課程に進学して良かった事

  • 学割が効く
  • 異業種の友人ができる
  • 学生に戻れる
  • 研究が趣味の一つになる
  • 世界が広がる
  • 国際学会に参加できる
  • 仕事への応用ができる
  • 転職に有利
  • 素晴らしい教授と出会えた事

以上が大学院進学して良かったと思える事でしょうか。

①学割が効く

社会人で入学試験受けたとしても、通常の学生と入学後はなんら変わりませんので、学生証を元に全ての恩恵を受けられます。

電車の通学定期も購入可能です。

パソコンやパソコンソフトのアカデミックパックの購入できます。

レンタルビデオ店の身分証としても活用できます。

街に出ると、結構学生証で利用できるお店も多くあります。

②異業種の友人ができる

社会人で入学してくる方との交流が可能です。全くバックグラウンドが違う方との交流ができます。

私の在籍中は、アパレル、食品、市役所、税理士、自衛隊、電気メーカーなど多様でした。

業界の違う人と会話するのはとても楽しいですし、発見もあります。

わざわざ社会人になってから入学されて来るので変わっている方が自分を含めて多いです。笑

③学生に戻れる

忘れかけている青春を思い出すことができます。笑

平日や土日にキャンパスに行くと、学部生も多くいて、同じように学食で食べたりします。

若い学生がいっぱいいますので、昔の学生時代の気持ちに戻ります。

若いエネルギーもらいます。

④研究が趣味の一つになる

趣味をあまり持っていませんでしたので、研究が趣味になりました。仕事で追い詰められても逃げる場所ができたとも言えます。笑

⑤世界が広がる

研究仲間もそうですが、新しい事を勉強や研究していくので確実に視野は広がっていると思います。

それが本業での自信にもつながって行ったと思います。

⑥国際学会に参加出来る

大学院にもよると思いますが、学会発表を推奨している所は多いと思います。

在学中の学会参加は発表者には奨学金が出ました。その費用で参加出来ました。

⑦仕事への応用ができた

仕事の疑問や課題を解決することから研究の道に入っているので、当然仕事の能力アップに貢献していると思います。

実際、社内で大学院の研究内容をプレゼンテーションしたことは何度もあります。

⑧転職に有利

修士号取得後に転職し、さらに博士号取得後に転職しました。学位そのものというよりも、その経験を言えることが大きいのかもしれません。

ただ漫然とサラリーマンをしていたわけではなく、常に自己投資を行い、継続してキャリアアップを考えているマインドが認められたと思います。

47歳で人員整理になった時も、即転職できました。

履歴書に書ける項目が増えました。

流石に博士号取得と書いてある履歴書はなかなかないので、本来なら年齢で弾かれるところが面接までいけるようになっていると思います。とりあえずどんな奴か見てみたい笑。

⑨素晴らしい教授と出会えたこと

人との出会いが人生を変える。まさに人生の師に出会えた事は一生の宝でしょう。

まだまだ思い出せないメリットあるかもしれませんが、私にとってのメリットは以上です。

やはり、1番大きいのは自分自身の自信がついた事でしょう。

最後までやり遂げた事や、苦しい事乗り越えた事。

今、社会人で大学院を目指しておられる方は是非頑張って入学して欲しいと思います。アカデミックポストを狙うのもいいと思います。

本日もご購読頂きまして誠にありがとうございました。

社会人博士課程在籍者が国際学会にプレゼン参加した感想

国際学会に参加して思ったことを書いていきたいと思います。

博士課程在籍中に何度か国際学会にて発表する機会がありましたので、その時に感じたことがいくつかあります。

それほど、学会発表したわけではありませんが、国内で2回、海外で7回プレゼンテーションしてきました。

博士課程に在籍している学生は各学会での成果発表は避けて通れません。

著者撮影 国際学会のセレモニーディナーより

学会発表については社会人入学者であっても必要です。

日本の学会と国際学会の違い

特に、海外でプレゼンしている発表者を見ていると、とても身振り手振りがオーバーと感じます。

聴講者はプレゼンターが発表中であろうが、お構いなしに疑問に思った事を発表者に質問をして、その場で解決しようとします。日本の場合プレゼンテーションが終わるまで質問するのを待つ印象があります。

なので、想定していたスライドを最後まで時間内に終えるのが難しいです。笑笑

私は英語に自信が無かったので必死に質問が途中来ないように必死に覚えていたスライドの内容をひたすらプレゼンしました。

質問は同席頂いている指導教授のヘルプを支えに笑

国際学会になると、規模も大きくなるので、発表ブースが多くあり参加者がばらつきます。

著者撮影 学会 会場案内

初めて学会に参加した時は75トラックありました。つまり、学会発表場所が75箇所あり、その発表期間中に毎日5コマほどセッションがあったので400くらいの口頭の発表かあるということになります。

そのため、会場によっては奥まった目立たない場所にセッティングされてしまうと参加者が少なくなったりします。

実際私のプレゼンテーションする会場が奥まった場所にあり、かつ当日他の発表者がキャンセルされており開始時間になっても1人も参加者がいない状況でした。

全く初めての国際学会参加経験であり、徹夜に近い準備をして学会に参加しても誰一人参加者がいないと意味がありません。

そこで、セッション開始しても、会場外に出て参加頂けないか呼び込みを行いました。そこで数人興味を持っていただいた先生に聞いて頂くことが出来ました。笑

参加者がいないというのは想定外でした。

国際学会のパーティーや食事

また、学会にいるのかもしれませんが、とてもパーティーなどが華やかでした。

学会に参加すると、必ず鞄やUSBメモリー、ランチシート、ポロシャツなど記念品がもらえました。

また、学会期間中の会場での飲食は無料でした。

著者 撮影 学会会場のカフェスペース

カフェが海外の先生方も好評でした。

また、カフェのあちこちで優秀な博士の獲得をするための打ち合わせが行われていました。

大学へのアカデミックポストの勧誘や、企業へのヘッドハンティングらしいです。

就職先を決めるのも学会会場近くのカフェが盛んです。

著者 撮影 セレモニーパーティーテーブル

学会参加費用について

各大学の教授が参加されておりましたが、殆どが大学の研究費用か科研費での参加でした。

私は大学院の奨学金などで賄っておりました。

国際学会や規模により参加費用は変わりますが、参加していた学会は華やかで確か700ドルくらいしたと思います。学生価格ですが。

学会期間中にはそに地域の美味しいお店の紹介や、ツアーバスなどもあり、またセレモニーディナーがあったり、若手研究者向けのチュートリアルセッションがあったり盛り沢山です。

国際学会で海外に参加出来ることは博士課程に進学して良かったと思える経験です。

私の場合は指導下さっていた教授がアメリカの博士号をお持ちで、人脈もおもちだったのでアブストラクトの審査が通過し易かったのかもしれません。

社会人で博士号取得をめざす方も是非国内学会や、国際学会での発表もチャレンジして頂きたいと思います。

本日もご購読頂きまして誠に有難うございます。

文部科学省公表資料から -社会人博士課程の現状について-

文部科学省から公表されている資料の中で、高等教育、博士課程についての情報開示されている資料をもとに社会人博士の現状を見てみたいと思います。

以下の資料は公式ホームページより誰でも閲覧可能な資料です。

一部抜粋してご紹介させて頂きますので、詳細については文部科学省発表の資料をご参照下さい。

引用 https://www.mext.go.jp/content/1423019_013.pdf

①上記資料によると、博士課程の中で社会人受け入れ状況が右肩あがりに上昇しております。

平成20年あたりから横ばいのようです。少子化の動きの中、各大学も社会人を受け入れていかないと経営が成り立たなくなってきていると思います。

社会人経験があると、研究目的がより具体的であり、更には大学内部の風通しを良くするという効果もあります。

特に社会科学分野では、より実社会に近い研究が進むと思われます。

社会人から教授陣も学ぶ事もあるでしょう。

引用 https://www.mext.go.jp/content/1423019_013.pdf

②分野別に見てみると、圧倒的に保健分野の増加が顕著です。これは意外な結果でした。社会人で大学院といえばMBAなどビジネス系や社会科学系分野が多いと思い込んでいました。

医学系は病院で働き出してから、学位を取るために大学に戻るケースはよくあると聞きます。

引用 https://www.mext.go.jp/content/1423019_013.pdf

③国立大学の保健分野に対する受け入れが多く、私立大学は社会科学系が多い傾向です。

引用 https://www.mext.go.jp/content/1423019_013.pdf

④社会人を博士課程へ受け入れるための配慮について記載されています。選考、夜間開講、サテライトキャンパス、短期コース、メディア授業など配慮されています。

領域別に社会人入学者への配慮割合を記載されていますが、やはりビジネス系にはとても手厚く感じます。

逆に司法試験改革から、法科大学院が新設され、多くの大学でスタートしていました。

しかし、3年という修業年限を終えても、司法試験にチャレンジできる回数は決まっており、不合格の場合の社会復帰が非常に難しくなる現状から法科大学院希望者が激減し、撤退する大学も出てきています。

引用 https://www.mext.go.jp/content/1423019_013.pdf

⑤論文数の国別比較として、中国の論文数が驚異的な伸びを示しています。日本は低迷している事がわかります。

国の発展のためには基礎研究や応用研究を促進していく事がとても大切です。

引用 https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2012/10/23/1299723_01.pdf

⑥社会人博士受け入れ対応している大学の具体的事例として首都大学東京の事例をあげています。

博士号を目指さないMBAコースなどは修士論文を課さずに、課題研究報告書などで代用している大学も多くあるようです。

以上、文部科学省の公式ホームページ内の発表資料より社会人博士課程の現状についてご紹介させて頂きました。

これら情報の他にも、社会人博士取得するための情報がありました。

また、新設の大学院許認情報なども定期的に更新されますので情報収集されるとよいと思います。

本日もご購読下さいまして誠にありがとうございました。

博士論文の電子化 文系は大学院に行かなくても研究出来る。

昔は博士論文は国会図書館への納付が義務付けられていたように思いますが、最近では電子化によるオープンアクセスにより誰でもダウンロードする事が可能になっています。

著者撮影 九州の空

今はとても便利な世の中になりました。図書館に行かなくてもある程度の文献資料をネット上で集める事ができます。

特に分野によっては殆ど日本語論文がない場合があります。

私の研究分野も日本人の先行研究されている方が数人しかおらず、海外から関連の最新論文をネットで探せたのはとても助かりました。海外の論文の方が早くから電子化されているので検索し易かった印象があります。

電子化されていると、学会発表の直前でも簡単に読むことができますし保管も楽です。

ただ、英語論文は最終的にはプリントアウトして熟読しないと理解出来ませんでした。笑笑

実際に研究する際にはプリントアウトした論文の山になりました。

実際に私の博士論文も大学のレポジトリとして公開されているのですが、ダウンロード数の確認もできるようで、なんと700回以上ダウンロードされておりました。

少しでも学術的な意味があれば、とても嬉しい限りです。

日本語論文の限界

Yahooや Googleなどの検索サイトを利用する際に言語選択で日本語と英語を選択してPDFで公表している文献や論文を探したりしていました。

以下、Yahooで検索する際にキーワードを入力し、検索の詳細設定を利用するとPDFの選択と言語を選ぶ事が出来ます。

引用 Yahoo検索詳細設定ページより
引用 Yahoo検索詳細設定ページより

この検索詳細設定をしておくと、日本語や英語の関連文献を探す事が可能です。

全世界の論文か簡単に読めるのですが、そのような状況で日本語論文の価値は低いと感じます。(私は日本語論文です)

論文検索していると、自国の言語で書かれているものが出てきますが、とても読めません。

ロシア語、韓国語、アラビア語などで論文書かれていても読めないと研究に利用出来ません。逆に私の論文も日本語なので世界にはー全く通用しないということでしょう。

早急に英語論文へのリライトが必要と思っています。

大学院に行かなくても研究はできる。

今や、大学院など研究機関にいかなくても理系でなければどこでも研究する事は可能です。

先行論文もほとんどネット上で検索できますし、Amazon使えば、海外書籍も簡単に入手できます。

Sasなどの解析ソフトもアカデミック版として自宅pcにダウンロードしてサーバー上で一部利用することもできたりしました。(普通に契約すると相当の費用が通常発生します。)

大学院に行く必要性

大学院に行く理由としては、様々な研究資材を基に仮説を立てて、立証していく過程の中で、教授や院生と議論したり、考えをまとめたり、発表したりして整えていく作業が有用であり考えが洗練されていくからでしょう。

勿論、大学院に行かないと学位はもらえません。また学位をもらうために所定のカリキュラムを修了する必要もあります。

つまり、文系なら、研究については誰でも、どこでも開始できるし、知識力を高める事は可能です。

しかしながら、その研究成果を世間一般に認めて貰うには、研究過程の訓練過程をクリアした品質保証されている人物が書いた物である証明が必要であり、それが修士号であり、博士号を保有しているかどうか?ということではないでしょうか。

この事が大学院で博士号を取る意味でもあると思います。

本日もご購読頂きまして誠に有難うございました。

暗号資産に関連する論文がこれから多く輩出されてくる

最新の暗号資産に関連する論文がこれから増加していくと思います。普及に伴って様々な知見が広がっていくでしょう。

著者撮影 ANAより雲の上の太陽

暗号資産学術知識浸透の必要性

新しいイノベーションが普及する上で、知識のない投機的な認識をもつ投資家が増加すると、その技術の素晴らしさが見えなくなってしまいます。

そのため、正確な情報に関する論文が多く輩出され、投機的印象から長期的視点で暗号資産を氏の所有する人が増える事が暗号資産普及にとって重要であると思います。

日本の大学ではまだブロックチェーン関連の講座は少ないですが、海外の著名大学では続々と講座が出来たり、学部や学科を作ることにより暗号資産の体系的知識習得機会が出来ています。

これから暗号資産の日本語論文についても探していきたいと思います。

様々な領域や学会などで論文発表される時代が来ると思います。

期待される学門分野としては

  • 社会学
  • 経済学
  • 経営学
  • 情報処理学
  • コンピューターサイエンス

など、様々な分野での発展を期待しています。

日本の大学においても、体系的に暗号資産を学習でき、研究する組織が必要と思います。

ただ、暗号資産を論文化する問題点があります。

暗号資産の論文作成の難しさ

暗号資産の論文を作成する課題としては、

  • 暗号資産の変化のスピード
  • 参考論文が殆どない
  • ポジショントークの排除

暗号資産の変化スピードは恐ろしいものがあります。論文が完成する頃には、全く違う世界になっている可能性が高いです。

この変化スピードに執筆する速度が追いついていけるか?という問題があります。

また、新しい技術であるために過去の参考論文が殆どないので、自らその世界を作り出して行かなければならない苦労があります。

ネット上で流れる暗号資産についての情報はポジショントークが殆どです。つまり自己の保有する暗号資産に関わる情報発信やそれらについての有利な情報を中心に発信するインフルエンサーが多く存在します。

そのため、中立的な立場での論文作成が求められると思います。

今回、ネット検索している中で2019年に発表された暗号資産についての論文を見つけましたので以下リンク貼らせて頂いております。

著者は現在京大公共政策大学院教授の岩下直行教授です。

論文についてはオープンアクセスで16ページ全文拝読できる状態になっています。参考論文も8文献記載されていますが、全て海外論文でした。

日本人による暗号資産論文が今後増えていくことを期待します!

では以下のリンクより論文ご確認下さい。

「暗号資産への脅威と対策
─ ビットコインの社会への展開による変質 ─
岩下 直行1」

引用 デジタルプラクティス Vol.10 No.3(July 2019)

論文リンク先↓

https://ipsj.ixsq.nii.ac.jp/ej/index.php?action=pages_view_main&active_action=repository_action_common_download&item_id=197994&item_no=1&attribute_id=1&file_no=1&page_id=13&block_id=8

本日もご購読ありがとうございました。

社会人(サラリーマン)が博士課程で研究する悩み

サラリーマンとして働きながら、大学院通うなど普通ではない事をするので、悩みはいっぱいありました。

実際にどのような悩みを抱えながら社会人として博士課程に通っていたのか、ご紹介させて頂きます。

著者撮影 大阪上空

色々悩みは出てきますが、実際に博士課程在籍中に感じた悩みについて書いてみようと思います。

人と違う道に進むので、周囲の理解を得るのは難しいです。

  • ①大学院単位取得について
  • ②学費捻出について
  • ③家庭サービスについて
  • ④職場での人間関係
  • ⑤学位が取れるかどうかについて

悩みありますねー笑笑

やってみないとわからない!

長い道のりなので、地道に行くしかありません。

著者撮影 トイプー

①大学院単位取得について

大学院に入ったからには卒業目指す事になるのですが、働きながらで修士号とるまで、かなり単位をとらないといけません。

ほとんどの土日潰れます。土曜日の授業や講義がだいたい1時間目から5時間目までびっしり入っていました。さらに平日の夜も講義入ってたりしました。

しかも、私の場合は元々大学時代は法学部で大学院は経営系に変更したので、基礎知識は学部生の授業も受講させて頂いたりして勉強しました。

大学院は教授との距離が近くなる事もあり、学部での授業なども直接お願いする事により参加させて貰えたりします。

土曜日フルに授業を受けるだけでも大変ですが、次の週にはそれら授業に対する宿題やレポートなどを日曜日と平日に作成しなければなりません。

仕事している中で、それら時間を確保しなければならないのが悩みでした。

兎に角無駄な時間を減らす努力必要です


博士号のとり方[第6版]―学生と指導教員のための実践ハンドブック―

②学費捻出について

外資系のサラリーマンを当時していたので年収はかなり高かった事もあり、息子がまだ小さかった事で教育費がそれ程必要でなかったので学費捻出ができたと思います。

修士課程については全て自己負担でした。

博士後期課程進学する気持ちになっても、学費の捻出がネックになってきました。

やはり既に二年間の大学院生活で貯金が無くなってきた事や、博士後期課程進学する意義を妻に認めてもらう事が必要となりました。

幸運な事に当時勤めていた会社の社内規定を熟読していると、スキルアップを補助金する制度があることを見つけました。

国内希望修学制度という、会社から奨学金を貸与する仕組みがある事がわかり、そのお金を利用する事で家計からの支出を抑える事が出来ました。

サラリーマンで博士号目指す人は、社内のスキルアップを補助する制度をくまなく読んで見て下さい。もしかすると、そのような制度があるかも知れません。

私の場合、大学院からの奨学金も出る事になり、雑費以外のお金が全く必要なかった事もラッキーでした。

そういう意味では悩みは解消されました。

学部生からストレートに博士号取得を目指す方は逆に元々の収入源がないので、さらに大変だと思います。ご両親が裕福な方はべつにですけど。

この点は社会人で博士課程に在籍されている方の方が有利ですね。


社会人大学院生のススメ―働きながら、子育てしながら博士・修士

③家庭サービスについて

博士課程在籍中は家族サービスはほとんど出来てませんでした。

そして、今単身赴任になりさらに家族サービスが出来にくくなってしまっています。

これは、サラリーマンで博士課程に進む方は覚悟しなければならないと思います。

学期が変わる間の休みの期間は集中して旅行に行くなど、頑張らないといけないと思います。

修士課程までなら2年で卒業出来ると思いますが、博士号取得するにはどれだけ時間が必要かわかりませんので、家族サービスは特に注意が必要です。

一点豪華主義の旅行を計画するのも良いと思います。

④職場での人間関係

当時の上司との関係は良好でしたので、問題はありませんでした。

大学院に通っているために、仕事が出来ていないと思われる事が不安だったので普通以上に仕事頑張りました。

大学院での研究から現場で使える理論なんかの講義を営業所で実施したりして貢献しました。

しかしながら、全ての方の理解は得られていなかったと思います。

陰では非難されていたのかもしれません。だからこそ、昼間の仕事は全力でしなければなりません。

ただ批判されていても、気にすることなくやり抜くしかありません!


なぜあなたは論文が書けないのか?

⑤学位が取れるかどうかについて

一つの壁は修士号を取れるかどうかでしょう。

同期で入学したメンバーはほぼ取得出来ていたと思います。

病気や、仕事の関係で修士論文執筆に時間がかかった人は、次のタイミングで修了していたように思います。

修士号については、それ程独創性や学術への貢献といった面は求められていないのではないかと思います。

基本的には正しい方法で、正しい研究の方法などを学んでいるかどうか?

そのあたりをクリア出来ていれば修了できると思います。

ところが、博士号取得は必ず取得できるとは言えないと思います。

離脱する方も多いですし、学費捻出が困難になったり、仕事との両立がが難しくなったり、指導教授が退官されたり、様々な環境変化もあります。

それ以上に、本人のモチベーションが続くかどうか?これが一番重要と思います。

1番困った事は、分析のためのデータ収集だと思います。

やはりパネルデータでの分析は限界がありますし、オリジナルデータでないと仮説に対する答えを出す事が難しいからです。

これら悩みを抱えながらサラリーマンで博士号目指す方がおられると思います。しかしながら、山を登り終えるとスッキリします。

全ての苦労が報われます。笑笑

是非チャレンジして欲しいです!

著者撮影 外を眺めるトイプ〜ドル

サラリーマンで博士号目指すためのステップ 周囲の理解

著者撮影 筑豊地区の空

社会人を取り巻く環境

普通にサラリーマンしていて、いきなり博士号目指すと言っても現実感ないと思います。

周囲の人もびっくりすると思います。

初めから博士号取るつもりで社会人大学院に入学してくる人は少ないような気がします。

特に文系で社会人になってから大学院に来られる方は、何らかの課題解決するためか、ステップアップするためかではないかと思います。

まずは修士号を取るつもりで入学される人が多いと思います。

修士号取った時点で、さらにそのまま博士後期課程に進む人は稀ではないでしょうか。

理由としては、サラリーマンと博士課程の期間を2年もしくは3年以上続けると心身ともに疲弊するからです。

修士号取った段階で、もう終わりにしようと思うからです。笑笑

進学の意思を周囲に伝えるべきかどうか?

大学院進学する事について周囲に伝えるべきかどうか?サラリーマンであるからこそ、この問題が現実として迫ってきます。

職場での評価もありますし、上司との関係性とか、企業の業態によっても反応が違うと思います。

元々有給休暇の取りにくいサービス業や、休みの日が固定でない方はかなり時間のやりくりがしんどいと思います。

実際に同じ研究室でサービス業に務められていた方がおられましたが、かなり研究室に来る時間の配分に苦労されておりました。

その意味では、周囲に進学の意思を示す意義もあると思います。周囲の協力がないと継続できないからです。

また、入学の際に社会人で院試を受ける際の条件として勤めている会社の推薦状を必須としている大学院もあります。

しかし、カミングアウトしたことによって被るデメリットも考えなくてはいけません。

大学院に通う事を良く思わない上司や同僚がいる可能性があります。

最初相談した上司も、そんな大学院通っても意味無いんじゃない?とかお金勿体無いよ。とか言われたものでした。

まあ、そのような他者の意見でぐらつくようでは大学院進学しない方がいいとは思います。

また、会社での重要な仕事につけなくなる可能性が高くなります。100パーセント仕事に没頭出来ない人に要職につけようとは思いません。

大学院通ってるから仕事が出来ていないと思われるのが嫌で、いつも以上に仕事頑張りました!

社会人のリカレント教育について理解のあるトップ経営者がおられる職場であって欲しいものです。

サラリーマンが博士号を目指すということは、周囲の犠牲の上に成り立つものと思いますので、周囲の方々への配慮する気持ちは忘れたらダメだと思います。

特に修士号を取るまでの間は、大学院に通わなければならないことも多いですし、レポート提出や、チームで研究して発表する事も多くあります。

いわゆる授業や講義を受けなくてはなりません。

また、定期的にある試験や、修士論文の中間発表や最終試験などの既に決定している日がありますので、その当日に仕事が入らないようにやりくりするのがとても面倒で苦労しました。

さらには、家族サービスの時間も研究時間にあてないといけません。家族の理解が最も必要でしょう。

それら、時間確保を継続して出来るかどうか?がとても重要と思います。

大学院入学試験の面接でも、継続して通えるか?という点が何度も確認ありました。

これら、状況を踏まえて社会人として博士を目指す準備をすれば良いと思います。

本日もご購読頂きまして誠にありがとうございました。

社会人で博士号取得後の人生。後悔はあるか?

サイバー大学

社会人で博士号と検索すると「後悔」というワードが出てきます。

著者撮影 九州筑豊の空

人生は後悔の連続ですよね笑笑

後悔にもいろいろあると思いますが、

  • やりたかった事を出来なかった後悔
  • やらなければ良かったという後悔
  • チャレンジする勇気がなかった後悔

死ぬ間際に思う後悔はチャレンジしたら良かったというのがほとんどらしいです。

何故チャレンジしなかったのか?そういう後悔が多いらしいので、私自身はチャレンジせずに後悔するということはほとんどありません。

やりたいと思ったことはほとんどチャレンジしています。出来きているかどうかは別ですけど笑笑。

サラリーマンで博士号取得した人や博士課程を目指している人の後悔

サラリーマンで博士号をとって後悔する、あるいは博士課程に入学して後悔する可能性について考えて見たいと思います。

  • ①就職
  • ②出世
  • ③生活と時間
  • ④周囲の目
  • ⑤殆どが最終目的の博士号取得出来ない

たしかに、様々なリスクあると思います。


博士号のとり方[第6版]―学生と指導教員のための実践ハンドブック―

①就職のリスク

博士の一番の問題は、博士号を一般企業の就職活動に利用できない点でしょう。

課程博士を取得するには順当に進んでも大学卒業プラス5年必要です。

アメリカなどと違って、日本の博士号取得者の評価や扱いが酷い状況があります。特に文系で博士号取っても、社会ではほとんど評価されませんし、ましてや企業では全く価値を理解してはもらえません。

企業の人事担当者からは頭が固いと思われたり、仕事せずに遊んでいたのでは?と思う人事担当もいるとか?

苦しい博士課程を乗り越えても、実際に経験した人でないとその苦労はわかりませんので、理解されない事がほとんどです。

②出世のリスク

社会人での博士号取得となるとさらに時間が必要で、サラリーマンの5年から10年の時間というのはとても重要な時間です。

その間に同期のメンバーは仕事中心の生活で、どんどん出世していきます。

でも、博士を目指すとなれば、二足の草鞋でかつ、相当ハードな研究活動を続けなければなりません。

年齢が上になってくると、アカデミックポストの年齢制限にひっかかってしまいます。

そうなると、サラリーマンもしての地位も危なくなり、かつアカデミックポストにもつけないという経済的不安定になるという事態に陥ります。


働きながらでも博士号はとれる

③生活と時間のリスク

また、博士課程では研究しなければ博士号はもらえませんので、必死に研究するわけですが、家庭を持っていると多くを家族のイベントに参加できなくなります。

家族と気楽に旅行行ったり、土日に遊びに行ったりする事が殆ど出来なくなります。

貴重な時間が失われる事は間違いないです。

④周囲の目のリスク

サラリーマンで博士号取りに行くと、必ず会社の行事や土日出勤などを誰かに代わってもらう必要があったり、様々な事でお願いしなければならなくなります。

同じ職場で1人孤独に勉強するというのはとても大変です。

理解されない職場や家庭であれば、さらに苦しみます。


社会人大学院生のススメ―働きながら、子育てしながら博士・修士

⑤殆どの人が最終目的の博士号取得出来ない

今まで書いてきたリスクを回避して、博士号取得を目指しても、結局取得出来ずにドロップアウトするという事がほとんどであるという事実です。

修了要件として博士論文の審査があるのですが、これに合格しないと博士号はもらえません。

これが難関すぎます。笑笑

もし、そのレベルの論文が書けないと、修了期限まで在籍して退学となります。

大学院博士課程満期退学とか、大学院博士課程単位取得退学の俗称?という中途半端な肩書きになってしまいます。

博士号とるには運がとても重要であり、とても不確実性が多いです。

まとめ

サラリーマンで博士号を目指すには上記であげたリスクも受け入れながら、それでも欲しいと思えばチャレンジすべきと思います。

取れるかどうかはチャレンジしてみないとわかりません笑笑。

私はサラリーマンとしては落ちこぼれてしまい、早期退職を余儀なくされ、転職して派遣社員として地味な営業マンとなっています。

でも、私は全く後悔していません。家族は後悔しているかもしれませんけど。笑笑

同じ大学院で博士号取った仲間は、ほとんど他の大学で教鞭を取ってます。

サラリーマンで博士号とった人も、会社での仕事分野を生かして教授になられた方もおられました。

ひとそれぞれの道を行かれていると思います。

人生に悔いなし

とは思っています。

是非サラリーマンで博士号取得目指す人が増えて欲しいと思います。

本日もご購読有難うございました。